●脚本&演出/海老原あい |
――やぶさか(+F大演劇部)での久しぶりのオリジナル作品となりますが、
今回のストーリーを思いついたきっかけを教えて下さい。
出演者が結局、女性(しかも数名)しか居ないことが発覚し、
一から色々練りなおす必要が出てきたから。 …あ、これは脚本のきっかけですね。
ストーリーのきっかけは、ですね。
まあ、そこから女性美を優先させたもので何かないかなあ、と考え、
ふと手に取った藤たまき『Mr.シーナの精霊日記』を再読して
「あ、海の王国っていいじゃん。キレイだし、切ないし」と。
やったことのない設定だっていうのもありましたしね。
あと、全体的な流れより私は先にCASTのことを 先に考えてしまう人なので、
そこから入ったというのも大きいです。
ex:美也ちゃんの場合
「女役を!是非可憐な女役を!
今度こそ、是非とも是非とも 美しいドレスが着れて、且つ、庇護される側のキャラを!!」
…先に言われちゃうと、ついついワガママ聞いちゃう人なんですよ。私。
「言ったからにはしっかりやれよ」という 鬼演出家的気持ちが入ってるのも事実ですが。
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――「ナルニア国物語」(C・S・ルイス)と、なにやら関わりがあるそうですが……?
上の藤たまきもそうなんですけど その前にナルニア国シリーズを読んでいて。
(前作『ハルモニオデオン』の為に。王道ファンタジーだと勧められて)
まだシリーズ完読はしてないんですけど
『朝びらき丸東の海へ』という巻の中の
ルーシィが海底の少女と一瞬だけ瞳を交わす、という描写がやけに印象に残りまして
…嗚呼、この話描きたいな、と素直に思って。
あ、ちなみにこの辺のことは、作中冒頭でも台詞として述べています。 |
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――何か、コンセプトやテーマといったものはありますか?
特に無いです。いつもテーマとかは決めてません。
作品としてまとまればいいや、程度です。実は。 強いて言うなら、テーマは<海>でした。でも、もう過去形です…ゴメンナサイ。
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――脚本を書いてて楽しかった部分、苦労した部分を教えて下さい。
今。まさに今。生みの苦しみを味わっております。
今回、本当、難産ですわ…。何度、鬱入ったことか。
…っていうのはさておいて、 やっぱり、長々と会話が続いてしまうのが苦しかったです。
私が悪いんだけどさあ…。 なかなか小気味良く前進できなくて辛かった。
ラストスパートに入ってからは勢いがある=スピード感があるので
比較的、書いてて楽しいかもしれません。
ただ、実際舞台上でどう表現していこうとかはまるで考えずに書くものですから、
後日、演出家モードに入った時に、とんでもなく苦労します。
そして振付部さんのお世話になりまくり…ダメダメです。 |
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――最後に、お客様へ一言お願いします。
笑いやノリこそ、いつもより少なめですがその分、違う方面に力をいれているツモリです。
『西遊記』のようなシンプルさから、また逆戻りしてしまったかも…?しれませんが、
とはいえ、見ごたえのある作品にしていく ツモリですので、
どうぞ皆様、お誘い合わせの上劇場へ御足を御運びください。 |